2月21日(火)、吉本興業東京本部にて『第4回沖縄国際映画祭 プログラム発表会見』が行われました。
2009年3月より“Laugh & Peace”をコンセプトに沖縄の地で誕生した『沖縄国際映画祭』。前回の第3回は直前に発生した東日本大震災を受けて、被災地そして全国へ“エール” と“心のつながり”を届けるべく、“Yell,Laugh & Peace”を掲げた復興支援チャリティーを柱としての開催となりました。
4回目となる今回は映画、映像やエンターテイメント満載のイベントを通して、“心のつながり”を沖縄から日本全国へ、さらには国境を越えてアジア、世界へと発信するプログラムを予定しています。
実行委員会委員長・大﨑洋による挨拶のあと、各プログラムの詳細が出演者を交えて行なわれました。
『長編プログラム』では本映画祭の “Laugh & Peace”というテーマに則り、「笑えて、観終わったあとに幸せな気分になれる」長編作品が“Laugh部門”と“Peace部門”に分けて披露されます。今回は300本のエントリー作品の中から、それぞれ13本ずつの上映が決定しました。
“Peace部門”にノミネートされた『ワーキング・ホリデー』で、主演を務めたEXILEのAKIRAさんは「初めての父親役を演じたので、子ども役の林遼威くんとの絆を深めて。それに、ホスト役というのも初めてだったんです。僕は以前、グループに入る前にホストクラブに行ったことがありまして。(今回の撮影現場で)その場所が使われていて、その当時のメンバーもいたのですんなりと入り込めました」と作品について語りました。
同じく、“Peace部門”に出される『莫逆家族 バクギャグファミーリア』で主演したチュートリアル・徳井義実は、MC・藤井隆の「暴走族役ということで金髪にされたそうですが、その髪型でバラエティ番組に出られていた時もありましたよね?」という丁寧すぎる口調に「藤井さん……普通にやってもらっていいですか?」と苦笑します。そんな指摘に動揺することもなく、「フォーマルにやらせてもらってます! 撮影現場はいかがでしたか?」と平然と質問を続ける藤井に「そうですか」と観念した様子で、「芸人の仕事もキツいものはたくさんありましたけど、メインの格闘シーンは丸3日ずっとびしょ濡れで、体力的に一番しんどかった」と当時を振り返りました。すると、藤井から「残念ながら、丸々カットされたそうで」とすかさず切り込みが! 負けじと「使ってます! 丸3日撮ってるんで!」と反論する徳井でした。
Laugh部門『タバコイ 〜タバコで始まる恋物語〜』で、映画初主演を果たすピース・又吉直樹。普段はタバコは吸わないため、「ネオシーダでなんとか対応していました」とのこと。「むせませんでした?」と訊ねた藤井は「最初はちょっとありましたね」と又吉が答えた途端、「やってみてください!」とムチャ振り。その勢いに圧倒され再現した又吉でしたが、もちろんひと笑いも起きることはなく……。淋しそうに佇む姿が印象的でした。
『ロケみつ THE MOVIE このさきのむこうには』は、人気バラエティ番組『ロケみつ』の劇場版。「中身はテレビで放映されたまま」と語る桜 稲垣早希は、「再放送じゃないですよ! おしりの部分では特殊メイクをしているので、楽しみにしていてください」と意味深なコメントを残しました。
『営業100万回』に主演したジャルジャル。今回、2人は自分自身を演じているそうで、「役作りをすることもなく、自分たちのままでやれました」(後藤)と語ります。「自然な演技は確かに難しかったですけど」(福徳)「台詞にとらわれないで、台本にないことも言えたのは良かった」(後藤)と自信をのぞかせる2人に、「コントとバラエティで培ったことが活かされたでしょうか?」と相変わらずの丁寧口調で藤井が語りかけます。そんな様子に、思わず笑ってしまった2人。「そんなんちゃいますよね? そのキャラやめてもらっていいですか?」とツッコむ福徳に、「僕はここにきたら、大体こんなんです!」と きっぱりと主張する藤井でした(確かに、会見での藤井隆は毎度フォーマルすぎるほどフォーマルです)。
『特別上映作品』は、これまで国内外の懐かしいコメディ作品、アニメーション作品、次世代の映画界を担うと嘱望される新時代の監督作品などを上映してきたお馴染みのプログラム。
第4回の目玉は、トロピカルビーチに登場するスイスからやってきた世界最大の移動式スクリーン「CineScreen400」(東アジアでは初お披露目!)。世界一大きな画面で、本映画祭がセレクトした世界の名作と一般公募による「“あなたの人生のベストムービー”」が上映されます。
また、「日本のコメディ特集」では昨年惜しくも急逝された俳優の坂上二郎さん、原田芳雄さん、そして森田芳光監督にちなんだ7作品を上映するほか、今年は初めてドキュメンタリー部門も登場。無酸素単独登頂でエベレストを目指すアルピニスト・栗城史多さんの挑戦や、よしもとあおぞら花月の軌跡など、4作品が出揃いました。芸人が講師となって、映画を様々な角度で学び楽しんでいく特集上映「桜坂映画大学」も注目です!
第3回に続いて実施されるのは『地域発信型プロジェクト』。今年は「地域発信型映画」「JIMOT COMPETITION」という2つのプログラムが企画されています。
「地域発信型映画」は、30以上の地域から制作意欲に優れた5つの地域に厳選し、制作。この日は『ユキモノガタリ』(北海道沼田町)主演の森カンナさん、『益子日和』(栃木県益子町)出演の滝裕可里さん、『またいつか夏に。』出演の小松悠太さん、『ガマゴリ・ネバーアイランド』(愛知県蒲郡市)出演の内田流果 さんが出席しました。
滝さんが「ストーリーの前半は笑ったりしない役だったんですけど、(共演した)芸人さんたちが面白くて、現場では笑いを堪えるのに必死でした」と笑顔で話すと、「嬉しい言葉!」と感激する藤井。「共演していた芸人も喜んでいると思います。代わってお礼を申し上げます」と、深々と頭を下げていました。
同プログラムでは、初めての試みとなったフィリピン、タイ、マレーシア、台湾との海外共同制作映画も注目です。
さらに、今回は 『Softbank presents お笑いLIFE ショートフィルム上映会』『Pachinko Movie Award』も開催。現在、ソフトバンクモバイルではお笑いコンテンツサービス「お笑いLIFE」が提供されていますが、今回は芸人が監督を務めた人気コンテンツ「ショートフィルム」を上映されることになりました。 同コンテンツの監修を担当する木村祐一は、自身の第3弾監督作『オムライス』をショートバージョンで上映。「1時間47分の長編ですけど、1人の男が町で観たものについて想像していくストーリーなので、切り取って短編にしました」と説明しました。
木村がコメントしている最中、「早く終わらせろ」とばかりに圧をかけていたのは、『Pachinko Movie Award』でMCを担当する平成ノブシコブシ・吉村。 「俺の番や!とか思うてるんやろ?」と木村にツッコまれ、慌てふためく吉村。なんとかしようと「KYORAKU.さんはパチンコの名作がいっぱいありますから!」と必死にアピールしますが、藤井と木村からの「例えば?」「そのほかは?」「こういうのもあるよね?」という厳しいツッコミに、最後には「土下座させてください!」と屈した様子。そんな相方をじーっと見守る徳井は「せっかくマイクを持っていらっしゃるので、何か話しませんか?」と藤井に振られると、「僕、昨年は呼ばれなかったんですよ! なんで楽しみなんです!」と嬉しそうに答えていました。
今年初めて開催される女性向けのステージは、『“ちゅらいい”GIRLS UP! ステージ』。土屋アンナさんなど人気モデルやタレントが集結したファッション&音楽ライブが行なわれるほか、キレイになれるビューティ体験もできる女性には嬉しいイベントが目白押しです。
会見に出席したモデルの鈴木奈々さんは「沖縄のビーチでファッションショーをするのは初めて! 全力でがんばります!」とガッツポーズで意気込みました。
『ビーチステージイベント』では、「地域参加型イベント」「音楽イベント」「お笑いイベント」などが開催されます。
「音楽イベント」に出演するかりゆし58の前川真悟さんは、新曲「ゆい」について「映画祭を受けて作った曲。ふるさとに来てくれる喜びを込めました」と熱く語ります。
お笑いイベントに出演するスリムクラブは、地元での開催とあって終始嬉しそう。「沖縄の方は賑やかなことが好き。親族が多いので、スベっても口笛でごまかしてくれます!」と満面の笑みを浮かべる真栄田。「音楽イベントに出るんでしょう?」とムチャ振りされた内間は、「オファーがあれば、ぜひ!」と謎(?)の意気込みを見せました。
第4回沖縄国際映画祭は、3月24日(土)から31日(土)まで、沖縄コンベンションセンターおよび周辺地区、桜坂劇場および国際通り周辺、北谷町をはじめ県内各所にて行なわれます。上記のプログラムほか、『「3・11東日本大震災」写真展』や『沖縄コンテンツバザール』『沖縄コンテンツランド』など、多数の企画が目白押しです。さらなる進化を遂げた沖縄国際映画祭に、ぜひご期待ください!